2024年4月17日水曜日

岸田首相による日米首脳会談と議会演説を評価する

米議会の岸田首相演説はラブコール 日米の人的つながり危機的状況

 https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00179/041600205/

格の面では、2015年4月に行われた安倍晋三首相(当時)とオバマ大統領(同)との会談に匹敵します。安倍首相はこのとき、日本の首相として初めて、米議会上下両院合同会議で演説をしました。中身の重要性については、21年4月の、菅義偉首相(同)とバイデン大統領による首脳会談を受け継ぎ、大きく発展させたものと言えます(関連記事「検証・日米首脳会談、バイデン氏の世界観から対中国外交を占う」)。

 21年の菅・バイデン会談は、科学技術協力を含む経済安全保障について日米両政府が初めて、それも首脳レベルで声明を出した画期的なものでした。今回も、日米同盟が軍事を中心とする伝統的安全保障と経済安全保障の2本柱からなることを明確に打ち出すとともに、それぞれの内容を21年よりぐっと充実させました。今回の首脳会談後に発出した共同声明は、この菅・バイデン会談(6ページ)を上回る12ページに及ぶ。協力する事項がそれだけ多く、具体的になったことを示しています。

日本はアジアにおいて最も信頼できるパートナー

 第2のポイントは、岸田首相が米議会での演説で日米関係の「これから」を語ったことです。これからの日米関係のありようと、その中での日本の役割を明確にしました。安倍首相による演説も名演説でしたが、その内容は「過去」、そして第2次世界大戦における対立からの「和解」が主でした。

 これは安倍首相個人の属人的な要素と当時の国際環境によると考えます。当時の安倍首相は米国で「revisionist(歴史修正主義者)」との疑念が持たれていました。この点を考慮した内容にする必要があった。日本を取り巻く国際環境は今よりずっと平穏でした。習近平(シー・ジンピン)政権は発足からまだ2年あまりで、国内外に見せる強権姿勢はまだ途上にありました。ウクライナ紛争もクリミア半島に限定された局地的なものにとどまっていました。

国際環境が厳しさを増す中で、米国のパワーが相対的に劣化してきた。岸田首相は、安倍演説とは異なる国際環境に臨んで、日本のこれからの役割を語ることになったのですね。具体的にはどんな役割を果たすのでしょう。

佐橋氏:それが第3のポイントです。日本がアジアそしてインド太平洋地域において、米国が最も信頼できる、頼れるパートナーになる――。

 これを打ち出すには、それだけの力があることを日本が示す必要があります。そのため岸田政権は22年末の安保関連3文書*改定をはじめ、宇宙基本計画の策定、防衛装備移転三原則と運用指針の改定、政府安全保障能力強化支援(OSA)の立ち上げ、など防衛分野における自助努力を積んできました。米国の期待を満たす実績を上げている。それゆえ米国も、自衛隊と米軍との「作戦及び能力のシームレスな統合」を可能にすべく、日米がそれぞれの指揮・統制の枠組みを向上させることに同意したのです。

*:国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の3つを指す

日本は、米国が最も信頼できる、頼れるパートナーになる必要があるのでしょうか。

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