2022年11月10日木曜日

人類がこれからも水素エネルギーの研究を止めない理由はたくさんあります

まず第一に、それにもかかわらず、各国が水素エネルギーの研究を止めない理由は (1)宇宙には莫大な量の水素があること(重量比で宇宙の73%) (2)実際に水素はエネルギーとして実用できること(ロケットや水素自動車) (3)より効率的な水素の獲得方法の可能性がある(人工光合成) ということにあると思います。 第二に、水素はエネルギー源ではない、という意見があり、エネルギー源の例として、石炭石油や太陽光などが挙げられますが、このエネルギー源か否かという問いは相対的なもの(「物は言いよう」ぐらいの違い)であって、絶対的なものではありません。 例えば、石炭石油は初めから石炭石油として存在していたものではなく、(有機起源説よれば)生物の死骸が化学変化によって石炭石油になったのであって、その意味で石炭石油はエネルギー源ではなくエネルギーの運搬屋です。太陽光も、太陽光そのものがそれ自体で存在しているわけではなく、太陽の3分の2を占める水素の核融合がその原因になっています。いわば「水素を燃やして」太陽光を生み出しているわけです。水素がエネルギー源で太陽光はその運び屋です。 もちろん、これらの変化は人間の力を借りない自然の力でそれらのエネルギーが生成されているわけですが、ひるがえって、水素生成は、水の電気分解や石炭石油からの抽出など人間の力を加えなければ出来ないのかといえば、そうではありません。水素も自然に作られています。極端な例を挙げれば、人間の腸は水素を生成しています。厳密に言えば腸の中の微生物が水素を生成していて、そのうちの14%は肺呼吸によって外に排出されています。 自然に水素が生成されるもっとも顕著な例は植物や微生物の光合成です。人間は水素を生成するのに苦労していますが、そこらへんにいっぱいある植物は光合成というメカニズムでいとも簡単に水素を生成しています。 つまり、水素も自然に生成されているエネルギー源です。 第三に、自然は光合成というメカニズムによって水素を生成していますが、わたしたちは実はまだ光合成のメカニズムについて十分に理解していません。だから、水素エネルギーの研究のもっとも重要なカギのひとつは光合成の解明と人工光合成の研究となっているのです。世界の水素エネルギー研究者はそこに力を注いでいるのです。日本政府は、2050年ごろまでに人類が光合成のメカニズムを解明し、効率的な人工光合成の方法を見つけだすだろう、という予測を立てています。水の電気分解とか、石炭石油からの抽出などは、それまでの、つなぎにすぎません。 最後に、人類はやがて星から星へと宇宙の旅をすることとなるでしょう。しかし、宇宙船が太陽系の外側を運行するときに必要なエネルギーに太陽のエネルギーは使えませんが、宇宙空間に多量にあるとされている「水素の川」とか「水素の埃」などと呼ばれている水素源から水素を直接手に入れることができれば、そのような環境での宇宙船の運航は可能となります。石炭石油やウランや太陽光さえも手に入らない宇宙空間でも、手に入れることができるのが宇宙のどこにでもある水素エネルギーです。 人類がこれからも水素エネルギーの研究を止めない理由はたくさんあります。

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