https://www.youtube.com/watch?v=Z1V1FQ_RrQg
「はにわの時代に、あのユダヤ人の恰好をしてたんですか?時代がズレてると思うけどね」
してないです。あの帽子はハシディック系(超正統派)ユダヤ人が使っている帽子のひとつ(他の種類もある)で、ポーランドなどを中心に19世紀以降に彼らの間で使われ始めたものです。そもそも、創始者のバアル・シェム・トーブ(1698-1760)のハシディズム宗教運動自体の始まりが18世紀までしかさかのぼれません。
もともと「ユダヤ人の帽子」として歴史的に有名なのは中世に使われていた円錐形のてっぺんから角のようなものが突き出ている特徴的なもので、中世の絵画にしばしばユダヤ人を表現する技法として出てきます。ユダヤ人を識別し規制するために、第4ラテラン公会議(1215年)でユダヤ人は外出するときはこの帽子をかぶらなければならないという法ができて、強制されたからです。反ユダヤ主義のシンボルのようなこのスタイルの帽子は現在ではもちろん使われていません。