https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55742?page=3
――2012年12月の総選挙で、安倍総裁の下で自民党は勝利して政権に復帰しました。当時の自民党への支持は、国民の中にあった「民主党ではだめだ」という反・民主の票が自民党に流れたという、いわば消極的な支持が多かった。現在は、「やっぱり自民党でなきゃだめだ」という積極的な支持が増えているという実感はありますか。
そこは分かりません。民主党政権時代、私も主に野党・自民党の政調会長として、予算委員会で鳩山総理や菅総理、野田総理に対して多くの質問をしました。そこで彼らの政策、政権運営を徹底的に批判しました。
あのときの自民党が立派だったなと思うのは、当時、衆議院議員がたった119人になってしまった中、谷垣総裁の下で党綱領を作り直したことです。国で言えば憲法に当たる党の綱領を、あの最も苦しい時期に、党の再生のために作り直したのです。
その綱領には、侃々諤々の議論の末に、自民党は「勇気をもって自由闊達に真実を語り、協議し、決断する」という言葉や、「多様な組織と対話・調整し、国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させる」政党であるという宣言が盛り込まれました。さらに党の基本的な考えとして、「政府は全ての人に公正な政策や条件づくりに努める」としています。
「なぜ自分たちは野に下ることになったのか」という反省の下にこの綱領を定め、「自分たちはこれからこういう政党になります、ですから皆さん、支持してください」ということで2010年1月に国民に提示したわけで