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きっかけは安倍昭恵さんとのミートローフ夕食会 トランプ氏、石破首相との早期面会に舵
トランプ次期米大統領は、来年1月20日の大統領就任式前に石破茂首相と会談する意向を示した。今年11月に首相が南米を訪問した際には実現しなかったが、方針転換のきっかけはかつて信頼関係を築いた故安倍晋三元首相の妻、昭恵さんとの夕食会だったようだ。
「素晴らしいレガシー」
「日本の首相に大きな敬意を持っている。彼が会談したいのであれば、私はここにいる」。トランプ氏は今月16日、大統領選勝利後で初めての記者会見で、こう表明した。昭恵さんと15日に米フロリダ州の私邸で会談したことにも触れ、昭恵さんを通じて石破首相に記念品と本を贈ったと語った。
昭恵さんは15日、トランプ氏の妻、メラニアさんと夕食をともにし、トランプ氏も同席した。関係者によると、ミートローフを食べながら、3人で安倍氏の思い出話に花を咲かせた。メラニアさんはX(旧ツイッター)に投稿し、「安倍元首相をしのび、素晴らしいレガシー(政治的遺産)をたたえた」と書き込んだ。
夕食会では、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢、台湾有事といった国際情勢も話題に上った。
トランプ氏は次期米大統領として「世界の平和を守りたい」という趣旨の話をした上で、石破首相に贈る自身の写真集に英語で「平和」と記した。同時に、写真集には首相に向けて「お会いできるのを楽しみにしている」とのメッセージを書き込んだという。
大統領就任式前に会談へ
石破首相は11月に南米を訪問した際、帰国途中に米国に立ち寄り会談する方向で調整したが、トランプ氏側から就任前にはどの国の首脳とも面会しないと説明されて実現しなかった。一方で、トランプ氏は大統領選後、カナダのトルドー首相やフランスのマクロン大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領らと会談している。トランプ氏は首相が安倍氏の「政敵」だったということを把握していたという。
トランプ氏の方針転換を受け、政府は会談を来年1月20日の大統領就任式前に実施する方向で調整を進めている。石破首相にとっては、来年の通常国会の召集日が当初見込みの来年1月21日から同24日に後ろ倒しされる見通しになったことで、早期面会が実現した場合の日程的な余裕も生まれた。
首相は少数与党での国会運営を強いられるため、与野党の対立で国会審議が混乱すれば、トランプ氏の就任式後では日程が見通せなくなる恐れもある。与党関係者は「中国などほかの国に先を越される前に会って、人間関係を築いておいた方がいい」と話した。