2022年2月26日土曜日

西欧文明は国家の独立と個人の自由を求め続ける。しかし、プーチンも習近平も古典的帝国主義の復活を夢みている。

短期的にはともかく、長い目で見ると、今回のロシアの行動がヨーロッパ側にとってよかったと思えるところがひとつあります。 それは、ロシアの本性が見える化したことによって、これまであやふやだった冷戦以降のNATOの存在意義が明確になったこと。もう誰の目にも、いかにNATOが重要であるかということは明らかになったと思う。これから、ヨーロッパはより一層一体化し、NATOの軍事力は増強されていくことになることが予想されます。要するに、ソ連崩壊後のロシアは自然に民主主義国家に移行し、世界の中の普通の国の一つになるだろう、という甘い夢ははかなくも崩壊した、ということですね。 これは最近のアメリカの対中国方針の転換にも通じるところがあります。鄧小平の資本主義投入から胡錦涛政権に至るまで、アメリカは中国に対して融和政策を行ってきました。アメリカも中国はやがて民主国に移行するであろうという甘い夢を見ていたからです。しかしその夢は習近平政権の出現によって儚く崩壊した。中国は世界の中の普通の一国なろうとしていたのではなく、世界覇者になろうとしていたからです。 西欧文明は国家の独立と個人の自由を求め続ける。しかし、プーチンも習近平も古典的帝国主義の復活を夢みている。 プーチンと習近平の歴史的意義とはそういうことですが、果たして日本は「経済協力すれば北方領土返還もかなうだろう」とか「仲よくすれば中国もわかってくれるだろう」という夢から覚めることができるのでしょうか。自分は何もしなくても「アメリカが日本を守ってくれる」という夢から覚めることができるのでしょうか。

Syrian Salvation Government

 https://en.wikipedia.org/wiki/Syrian_Salvation_Government 背景 2017年にSSG(シリア救済政府)が設立される以前、イドリブ県は武装反対派グループ、共同運営の地方評議会、そしてシリア反対派暫定政府(SIG)の名目上の権...