2022年3月5日土曜日
三橋貴明: アメリカを覇権国とする第二次グローバリズムは、完全に終わった
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12728750997.html
「ロシアのウクライナ侵攻とグローバリズム」三橋貴明
ロシア軍がウクライナへの侵攻を開始しました。
2022年2月24日、アメリカを覇権国とする第二次グローバリズムは、完全に終わったと捉えるべきでしょう。
グローバリズムは、イギリスが覇権国だった第一次も同じだったのですが、
「自由貿易というグローバリズムのルールを各国に守らせる」
覇権国なしでは成立し得ません。
何しろ、覇権国がない場合、各国の権益のぶつかり合いと「戦争」は避けられないのです。当然ながら、国境は高くなる。
そして、覇権国が「自由貿易」を標榜し、一見、フェアなグローバリズムが成立しているように見えても、実際には「裏切る国」が出てくる。
表向きは自由貿易を叫びつつ、実際には保護貿易を推進。やがて、生産性で覇権国を追い抜き、「覇権への挑戦国」となる。
第一次グローバリズムでは、ドイツ、アメリカが、第二次グローバリズムでは中国が「覇権への挑戦国」になりました。
『中国、ウクライナ情勢で自制呼び掛け 「侵攻」ではないと主張
中国外務省報道官は24日の定例会見で、ウクライナ情勢に関わる各国に自制を求めた上で、ロシア軍の行動について、海外メディアが表現するようなウクライナへの「侵攻」ではないとの認識を示した。』
ウクライナはNATOに加盟していないため、NATO諸国にウクライナを助ける義務はありません。
実際、NATOのストルテンベルグ事務総長は、東欧での部隊増強の方針を示しつつも、ウクライナには部隊を派遣しないと発言しました。
無論、アメリカをはじめとする「西側諸国」は、ロシアに厳しい「経済制裁」を課すことになります。
とはいえ、逆に言えば「それだけ」です。
そして、台湾もアメリカと軍事同盟を締結しているわけではない。中国側からしてみれば、
「あ、その程度なの」
という話なのでしょう。
台湾有事は、もやは「確実にある」と認識するべきです。
東アジアで戦争が起きる可能性は、ロシアのウクライナ侵攻により一気に高まりました。
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